2012/05/06

悲鳴伝

いい意味でも悪い意味でもいつもの西尾維新だった。

悲鳴伝 (講談社ノベルス)悲鳴伝 (講談社ノベルス)
西尾維新

講談社 2012-04-26
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最長巨編にして、新たなる英雄譚。って謳い文句から新たなシリーズが始まるのかとワクワクしながら読んでいたけど、投げっぱなしエンドじゃねーか!
最初から最後まで引き込まれる設定に読ませる地の文、ある種メタ的な要素を入れることで、続きが気になる文体。
最高に面白かったんだけど、そこらじゅうに伏線はっておいて、回収するのかと思いきや、さらに新たな伏線を散りばめて俺達の戦いはこれからだエンド。
作中、何の脈絡もなくばったばったと死んでいくのを読んで、戯言シリーズのクビシメロマンチストを思い出し、主人公以外全員死亡エンドかと思ってたら、それに近い感じで終わるし。
なんてこったい。

他の人はどんな感想抱いているんだろうと2chの西尾維新スレ見てみる。
んでもって、下の二つのレスに同意したので転載。

76 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2012/04/28(土) 21:12:20.00 ID:6StRlnpp [1/6]
>>72
あれって結局、作中で言われてたように
世界がどう地球がどうってのがメインじゃなくてボーイミーツガールモノなんだろ?

主人公の家族を殺して、それを人類のためだと必死に正当化しようとした少女が
ひどい目にあって自分が間違っていたことを認めて主人公に殺されて
死んだ後にやっとこさ抱きしめ返してもらえるって話

つまりハッピーエンド。



78 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2012/04/28(土) 21:21:56.20 ID:493J/B+s [6/6]
つまり剣道ちゃんが主人公の話だったと
なるほど、主人公が死んだから話も終わりだと思うとすっきりした


それにしてもたまたま生き残ったら家族殺されて無理矢理ヒーローにされて
そういう世界だって薬やらなんやら使ってなんとか受け入れたら
ダメ出しされて死ぬってのもあんまりや…



つまり、けんどーちゃん不幸不憫可愛い。
この時作者は何を考えていたかなんて小論文の問題出されても、本当かなあと疑うようにこのレスが的を得ているとは限らないけれど、納得したことは確かなので、自分はこの説を支持する。

それにしても、『グロテスク』スーツ欲しいわー。
どこぞの風王結界なんかも魅力的だけど、自分の身体をスケさせるってそりゃ素晴らしいことができそうだ。

兎にも角にも、個人的には物語シリーズよりもこちらの続編を描いて欲しいところではある。